(゜Д゜)っ/凵⌒☆チンチン新聞

KDDI新端末、てこ入れ策の成果(COLUMN)
 KDDIが29日、春商戦モデルを発表した。これまでの型番を一新し、機能を追求するモデルと、長く使ってもらえるモデルという2つのラインアップ構成となった。
 KDDIは、製品ラインアップを大幅に見直す作業を進めつつある。そのひとつが型番の変更だ。これまでは「WIN」と「CDMA 1X」という2つの技術で型番を分けていたが、「既にWINのみを開発しており、CDMA 1Xは手がけていない」(KDDI関係者)ということもあり、すっきりと1つに統合するかたちとなった。
 これまでは「W63CA」のように、「WINの6年目に3番目に出たカシオ製」を意味する数字が入っていたが、このなかの年数を示す数字もなくなった。「ひとつの機種の販売サイクルが長くなってくるため、年数はなくした」(KDDI関係者)という。
■昨秋モデルからキャリア主導に一新
 このところ元気のないKDDIだが、敗因は端末開発をメーカー任せにしたことが大きかった。
 「とにかく数を売りたい」と考えるメーカーは、いずれも無難な機能、無難なスペックのモデルをキャリアに提案したがる。すべてのメーカーが無難なモデルを揃えることで、結果、キャリアのラインアップは、個性の乏しいものになっていく。
 KDDIでは昨年秋冬モデルからこの体制を一新した。キャリアが主導力を発揮し、メーカーにそれぞれ役割を担わせる発注方法に切り替えたのだ。今回の春モデルはその方式が形になりつつあると言えるラインアップとなった。
■注目モデルから定番まで幅広く
 AV関連に強いソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは、音楽と映像を重視した「Walkman Phone, Premier3(プレミアキューブ)」に加え、8メガカメラを搭載した「Cyber-shotサイバーショット)ケータイ」を投入。日立製作所は、3D表示が可能な液晶を搭載した「Woooケータイ」を持ってきた。
 auユーザーに人気のカシオ計算機は、従来機種の完成度を高めた「CA001」で勝負に挑む。シャープは8メガピクセルの高精細CCDカメラを載せ、万人受けしそうな定番ともいえるデザイン形状を採用した。しっかりと数を稼いでいきそうなモデルに仕上がっている。
 ブランド力やスペック、最先端技術で注目を浴びるモデルを用意しつつ、販売台数を確保できるスタンダードモデルも揃えるなど、キャリアとして幅広いラインアップを見せている。
 また、「ベルトのついたケータイ」「ケースのようなケータイ」という、シンプルで長く使ってもらえる機種も揃えている。こちらは価格設定もかなり抑えており、「とにかく機能はそんなにいらないから、安くて長期間使えるものがほしい」という消費者の意向をくみ取った機種といえる。
■まだ完成形に達していない「KCP+」
 もうひとつ、au不調の原因に上げられるのが、共通プラットフォーム「KCP+」のつまずきだ。昨年の秋冬モデル発表の際には「KCP+は09年春モデルには完成型に近づくだろう」と、KDDI関係者から聞いていた。完成型というのは、CDMA 1X機種のように、比較的速い反応速度で操作ができるということを意味している。
 しかし、今回の春モデルでは「まだ完成型といえるレベルには達していない」(同じKDDI関係者)とのことだった。KCP+の初期モデルに比べればかなり改善しているが、満足して使うにはあと一歩のようなのだ。
■au初のタッチパネル携帯の出来ばえは?
 そんななか、auはようやくタッチパネル搭載機種「CA001」を投入してきた。NTTドコモやソフトバンクモバイルが当たり前のようにタッチパネル機種を揃えてきており、auもやっと追随できた格好だ。
 ただし、今回のタッチパネルによるユーザーインターフェースは「KCP+」の共通プラットフォームとして対応したものではないようだ。CA001の開発を担当するカシオ日立モバイルコミュニケーションズの独自の頑張りによって実現したものとされている。
 かなり無理矢理にタッチパネル化したため、一部の機能しかタッチ操作に対応しない。その一部機能も、画面内の「OK」表示を直感的に直接押せるものではなく、画面上に半透明のカーソルキーが表示され、それを上下左右に押して操作するという、やや回りくどいタッチパネル操作になっているのだ。これは、アプリ自身がタッチパネルに対応できていないため、仕方のない措置だったようだ。
 今回のタッチパネル対応はカシオ独自の要素が強いため、今後、他メーカーでタッチ化される際は、ユーザーインターフェースが変更される可能性もありそうだ。
 一気に全メーカーに対応した機能を入れ込んだプラットフォームを開発するというのは難しく、どうしても個別のメーカーから対応して他社にも広げるというかたちにならざるを得ない。ここでもKCP+の難しさが浮き彫りになっている。
■サービスやコンテンツは順調に拡大
 端末ラインアップでは復調の兆しが見えつつあるau。一方でサービスやコンテンツにおいては、順調な広がりを見せている。
 今回、シンプルモードが追加された道案内サービス「EZナビウォーク」は5周年を迎え、ユーザー数は550万人になった。昨年始めた運動支援サービス「au Smart Sports Run&Walk」の会員数は約70万人。三菱東京UFJ銀行との共同事業である「じぶん銀行」は2008年12月末現在で34万口座を突破した。
 昨年11月から開始した「au BOX」もすでに10万台を配布し、「いまでは部材が足りないほどの人気」(KDDI関係者)という。アクティブユーザーも多いとのことだ。
 auとして力を入れている取り組みが、パソコンを所有していないユーザーの開拓だ。au BOXもパソコンを所有していないユーザーが、ケータイをau BOXにつなぐことで、自宅でも音楽を聞けたり、リッピングを楽しめたりする仕様になっている。
 春モデルのWalkman Phone, Premier3は、CDプレーヤーやMDプレーヤーなどを端末に直接ケーブルでつなぎ、リッピングができる機能が備わっている。アーティスト名や曲名などの楽曲情報も、自動的にネットワーク経由で取得が可能だ。
 端末を売るだけでなく、いかにユーザーに使ってもらうかに注力して、コンテンツサービスを強化していることが、auを下支えしているポイントと言えるだろう。
■「auらしさ」が戻るまであと少し
 今回の発表会では、かつて「au design project」を統括したのち、数年間KDDIを離れていた担当者が姿を見せていた。最近、KDDIに復帰したのだという。彼の手が入った新製品は今年の夏モデルから登場する見込みとのこと。「auらしさ」が帰ってくるにはもうしばらくの辛抱が必要のようだ。



ソフトバンク、2年契約の新規向け新販売方式「スマート一括」
 ソフトバンクモバイルは、新規契約で同社指定機種を購入し、同時に「2年契約」を申し込むと、携帯電話代金の一部を割り引きする「スマート一括」を開始した。
 「スマート一括」は、端末価格のうち1万5750円をソフトバンクが補助するという制度。既に一部店舗・地域ではテストマーケティングとして、試験的に運用されていたが、30日からは全国で利用できるようになった。
 利用できるのは、指定機種を新規契約で購入する際に、2年単位での継続利用を条件とする「2年契約」を同時に申し込む場合で、対応料金プランはホワイトプランのみ。既存契約の回線では利用できない。スタート時点での対象機種は、昨年11月1日に発売された「830P」となる。
 同社では、端末代金を一括・割賦で支払える「新スーパーボーナス」を提供しているが、スマート一括の導入背景については「ユーザーにとっては選択肢が増え、状況にあわせた購入が可能になる。利便性があがるのでは」としている。



12月失業率4.4%、雇用・生産が一段と低迷 41年ぶり悪化幅
 世界的な景気後退で、国内の生産活動や雇用情勢の悪化が加速している。総務省が30日発表した2008年12月の完全失業率は4.4%と前月に比べて0.5ポイント悪化、41年ぶりの大幅な悪化幅となった。企業の減産や工場閉鎖などが相次ぎ、非正規労働者を中心に職を失う人が増えている。物価の上昇には歯止めがかかってきたが、デフレ懸念も生じている。日本経済の情勢は一段と厳しい局面に入ってきた。
 総務省が30日発表した12月の完全失業率(季節調整値)は、1967年3月と並ぶ過去最大の悪化幅となった。厚生労働省が同日発表した12月の有効求人倍率(同)は0.72倍と前月を0.04ポイント下回った。企業のリストラによる失業が急増。雇用削減の動きが非正規社員から正社員へと波及してきている。



日立の09年3月期、7000億円の最終赤字
 日立製作所(6501)は30日、2009年3月期の連結最終損益(米国会計基準)が7000億円の赤字(前期は581億円の赤字)になりそうだと発表した。従来予想は150億円の黒字だった。景気後退の影響で半導体製造装置や自動車機器、建設機械などが軒並み不振に陥った。ハードディスク駆動装置(HDD)事業は営業黒字を確保したものの、補えない。円高進行も従来予想に比べて300億円の営業減益要因となる。営業外損益では半導体関連の持ち分法適用会社などの業績悪化に加え、リストラ費用850億円や為替差損400億円、有価証券評価損200億円を追加計上することも響く。
 売上高は前期比11%減の10兆200億円(従来予想は10兆9000億円)、営業利益は88%減の400億円(同4100億円)を見込む。



ホンダの09年3月期、営業益85%減に下方修正
 ホンダは30日、2009年3月期連結業績予想(米国会計基準)を下方修正し、営業利益が前期比85%減の1400億円になりそうだと発表した。従来予想は81%減の1800億円としていた。自動車需要の一層の減退や為替市場の円高が収益を圧迫。09年1―3月期だけで3326億円の営業赤字となる。
 1―3月期の想定為替レートは1ドル=85円、1ユーロ=110円と08年4―12月期実績(1ドル=103円、1ユーロ=149円)に比べ円高水準に設定した。通期の想定レートは従来の1ドル=101円から100円、1ユーロ=136円から140円にそれぞれ変更した。



米デルがスマートフォン発売を計画、アップルなどに対抗=WSJ
 [ロサンゼルス 29日 ロイター] 29日付の米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が関係筋の話として伝えたところによると、米デルは、高機能携帯電話端末であるスマートフォンの製造・販売を通じて、早ければ来月にも携帯電話機市場に参入する見通し。
 世界第2位のパソコンメーカーであるデルは、それによりパソコン販売の低迷からの事業立て直しを狙う。
 同紙によると、デルのスマートフォンには、米グーグルのモバイル端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」、米マイクロソフトの同「ウィンドウズモバイル」が搭載される予定。「iPhone」とは異なるタイプのタッチスクリーン付きモデルもある。
 ただ同紙は、デルはスマートフォンの発売計画を最終決定しておらず、計画が撤回される可能性も残っていると伝えた。