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通信対戦機能にトラブルか? ドラクエ9発売延期の原因を推理する(COLUMN)
 スクウェア・エニックスが12日、「ドラゴンクエストIX 星空の守り人ドラクエ9)」の発売日を3月28日から7月11日に延期すると発表した。すでに小売店で予約受付を始めている段階でありながら、3カ月半もの大幅な延期を余儀なくされたのはなぜなのか。
 持ち株会社スクウェア・エニックス・ホールディングスは同じ12日、2008年4―12月期決算と、09年3月期通期の業績見通しの下方修正を発表したが、そこまでの動きは波乱含みだった。
 決算発表はもともと6日の予定だったが、4日になって急遽12日への延期が発表された。業績変動につながる重大な要因を織り込む必要が出たと感じられる部分はあったが、問題はドラクエ9の延期がらみかどうかということだった。
 結局、09年3月期通期の売上高は1600億円から1330億円に、営業利益は210億円から120億円へと大幅に下方修正された。スクエニは3月末までのドラクエ9の販売本数を300万本と見込んでいたようだが、大きく計画変更を迫られた。
 和田洋一社長は1月15日のロイターとのインタビューで、「営業利益予想210億円は実現できそう」と述べている。そこから考えると、販売延期が経営レベルで検討されたのは1月下旬以降だと思われる。
 発表が12日までずれ込んだのは、7月11日という次の発売日を確定させる調整作業に時間がかかったというのが実情ではないか。12日はすでに、店頭での予約が本格的に始まっていた時期で、ドラクエの発売前情報では圧倒的に強い「週刊少年ジャンプ」(集英社)でも、毎週のキャンペーン展開が進んでいた。今回の発売延期はそれほどドタバタした印象がある。
■「重大な不具合」とは何か
 12日に出されたスクエニのプレスリリースには、延期の理由として「開発中のソフトウェアに重大な不具合のあることが判明」と書かれている。
 問題は、「重大な不具合」とは何かということであろう。どんなゲームであれ、完全にバグが取り切れた状態で発売されることはない。大きなゲームであれば、万単位でバグは現れる。それを潰してまわり問題がなくなると出荷されるが、完全にバグがゼロになることはない。
 ただ、どのゲームでも発売が許されないのが、進行不能バグだ。これはゲーム自体を最後までプレーすることができない状態をいう。厳密なテストを行っても、組み合わせによってはそうしたバグが残る場合があり、ユーザーからのクレームが多発して回収や交換に至ったゲームも少なからずある。
 スクエニも過去に、40万本以上のヒットになったニンテンドーDS版「ファイナルファンタジーIV」(07年12月発売)でこのバグを出してしまい騒ぎになった経験を持つ。発売から1カ月後に謝罪するとともに、回避方法をホームページ上で情報として公開した。進行不能になってしまったユーザーには、インフォメーションセンターに個別に連絡してもらうよう求める形を取り、ゲームの回収までは実施しないで済ませた。
 しかし、今回のドラクエ9の場合は、3カ月半という長期の延期から考えて、かなり大規模に進行不能となる致命的なバグが、多数出る状態なのだろう。
■開発にノウハウ必要な通信対戦
 原因は可能性を推測するしかないが、今回の目玉でもあるワイヤレス通信機能を使った4人対戦のプレーについてのバグが絡んでいるのではないだろうか。
 そもそも通信対戦は安定的にプレーできるようにするのが難しい技術だ。また一人でプレーすることを考えたシステムと通信対戦システムは要求される技術がかなり違う。一人用の側面の強いゲームをそのまま拡張する形で通信対戦機能を追加すると破綻してしまうことが多い。
 オンラインゲーム技術が成熟した欧米圏では、オンラインゲームを開発する場合は最初から通信システムを使うことを前提にしてゲームシステムを作り、それを一人用の開発へと広げるか、同じシステムでも完全に別のものとして対戦型を開発するケースが多い。
 昨年12月に発売された「ファンタシースターZERO」(セガ、DS)は、オンライン対戦を前提としたシステムで、ハード間でやり取りするデータ量が少なくて済むように工夫されている。一人でも遊べるようになっているが、あくまでオンライン用のシステムの上で遊ぶことになる。
 このゲームの対戦プレーは、データ処理を抑えるためにユーザーの操作に敏感に反応しないよう意図的に作っている。また通信対戦の不安定さを補うように、ワンテンポ遅れるような操作感がある。これは、過去の「プレイステーション・ポータブル(PSP)」版などで、セガの開発陣にノウハウが蓄積されていたからできたことだ。
■DSでは過去に例のないシステム
 一方、ドラクエシリーズは、キャラクターの移動と戦闘シーンが分かれているロールプレイングゲームだ。特徴としては、ゲーム内空間を移動している最中にランダムにモンスターが登場(エンカウント)して、戦闘シーンに移行するシステムになっている。
 現時点の発表によると、このシステムは最大4人が参加できるオンライン対戦機能においても同じ形になる予定だ。4人のプレーヤーがそれぞれにゲーム内を移動して、モンスターがそれぞれのプレーヤーにエンカウントをするというシステムになる。プレーヤーは4人で協力することもできるし、一人ひとりでも遊べる仕組みになっている。
 つまり、一人用のゲームとして開発した土台を対戦システムに拡張する形のリスクの大きい開発スタイルをとったのではないかと想像できる。
 また、現状知りうる情報におけるドラクエ9のシステムは、かなり風呂敷が広い。類似のシステムを持ったゲームを過去見たことがなく、DS上でまとめるのは大変そうだと直感的に思う。
 仕組みとしては、オンライン対戦するユーザーの1人のハードが「ホスト」役となり、サーバー化する。そして、他の3人とホスト自身もクライアントとして、ホストのサーバーにアクセスするというシステムになっている。これ自体は、人数を限定したオンラインゲームでは一般的に使われる方法だ。
 ただ、DSは比較的非力なハードであり、サーバー役を果たしているDSが他のハードの様々なエンカウントなど複雑なデータのやり取りをうまくコントロールできるほどの能力があるのかという点が引っかかる。もちろん、そうしたプログラムを書くことはできるだろうが過去に例がなく、開発元のレベルファイブは苦戦しているだろう。
 そもそも、日本にはパソコンの対戦ゲーム文化がなかったため、ゲーム用のオンライン対戦プログラムを書ける技術者が少なく、ノウハウも不足している。ハードウエアの性能をギリギリまで引き出すことを要求されるDS用のサーバー技術の開発経験者はなおさら少ないだろう。
■夏の商戦期での巻き返し狙うが・・・
 現時点までに発表されたゲーム内容に関する情報は断片的であり、オンライン対戦がどの程度、開発の障害になっているのかを断定する証拠はない。ただ、オンライン対戦関連が目玉でありながら、一番発表が遅れている部分でもあった。今後、機能がさりげなく削減されるといったこともあり得るのかもしれない。
 ドラクエの新しい発売日である7月11日は、日本では夏のボーナス期と夏休みの直前にあたる。その商戦期を狙っての設定だろう。ただ、広告戦略などをもう一度ゼロから組み直さなければならないという意味でも、スクエニのダメージは小さいとはいえない。スクエニの今後の世界戦略にも、否応なく影響を与えるだろう。



特許料、第三者開放なら半額 法改正を政府検討
 政府は、第三者への開放を条件に企業が登録した場合の特許料を従来の半額にする方向で検討する。特許の開放をあらかじめ明らかにして中小・ベンチャー企業や研究者などが使いやすい仕組みにするのが狙い。特許が未使用のまま放置される事態を改善する効果も期待できる。
 3月末にもまとめる2009年度から3年間の「第三期知的財産戦略の基本方針」に盛り込み、10年の通常国会特許法改正案の提出を目指す。



ソニーが「新型ゲーム機」評価スタッフを募集中
 ソニー・コンピュータエンタテインメントSCE)が「新型ゲーム機」の評価スタッフを募集している。「未発表のゲーム機または既発売ゲーム機の新型」でゲームをプレイし、動作をチェックする仕事という。
 Q&Aによると新型ゲーム機は、「プレイステーション」シリーズや「プレイステーション・ポータブル」(PSP)の新型機、未発表のゲーム機・周辺機器。
 募集しているのは、新型ゲーム機でプレイステーションシリーズのソフトをプレイし、動作チェックを行うアルバイトスタッフで、「開発中のゲーム機本体やプレイステーション 3の新機能、新しい周辺機器などを発売前にプレイできる」という。応募締め切りは3月2日。



EZwebがサービス開始10周年――KDDI、4月から特別キャンペーンを実施
 auの「EZweb」が2009年4月14日でサービス開始10周年を迎える。これを記念して、KDDIは4月中旬からEZwebユーザー向けの特別企画キャンペーンを実施する。キャンペーンの内容は「まだ決まっていないが、キャンペーン記念サイトを設置する予定」(広報部)だという。
 EZwebは1999年4月14日に開始。2001年12月にナビゲーションサービスの「EZナビウォーク」、2002年12月に音楽のダウンロードサービスのEZ「着うた」、2004年11月にEZ「着うたフル」の提供を開始した。2007年9月には、au携帯とPCが一体化したポータルサイトau one」や、Google検索窓を導入した。
 料金サービスについては、2003年11月にパケット料金定額サービス「EZフラット」を携帯業界で初めて導入し、2004年8月には2段階制の「ダブル定額」に変更した。
 EZwebの契約者数は2009年1月末時点で2592万6600契約、コンテンツ数は8358に達した。



東芝、3000億円超資本増強へ…財務基盤立て直し狙う
 電機大手の東芝は、3000億円を超える規模の資本増強に踏み切る方針を固めた。
 昨秋以降の世界的な景気悪化を受け、2009年3月期決算で大幅な赤字に陥る見通しとなり、弱まった財務基盤を立て直す必要性が高まったためだ。今後は国内の主要メーカーでも景気後退の影響で業績が急激に悪化し、巨額の資本増強を迫られるケースが相次ぐ可能性がある。
 東芝は資本増強を09年度前半までに行うと想定している。新株発行などの場合は1株当たりの価値が薄まって株価が下がる恐れもあるため、資本増強の方法は株式相場の動きを見極めながら慎重に判断する。資本増強の額は3月期末の業績を踏まえ5000億円規模に膨らむ可能性もある。



GM、ブランド再編本格化 オペル分離浮上・サーブ破綻も
 米ゼネラル・モーターズ(GM)が経営再建へ向け傘下に抱えるブランドの再編を本格化する。再建計画で発表した米国の8ブランドの半減とは別に、独オペルの分離・売却案が浮上。スウェーデン「サーブ」は月内に再建へ向けた法的整理を申請する可能性も出てきた。こうしたブランド統廃合が実現すると、2008年に836万台だった世界販売が600万台強まで減る可能性もある。
 欧米メディアは19日までに、欧州GM首脳がオペル保有株売却や他社との提携を模索する意向を示したと報じた。欧州GMの労働組合などは、オペルをGM本体から分離・独立させることを求めているという。08年に150万台の販売実績があるオペルは、GMの欧州事業の主力ブランド。
 一方、GMはスウェーデン政府に対し、サーブ救済のため約5億7000万ドル(約520億円)の金融支援を要請。GMは同政府から支援が得られない場合、サーブは「月内にも再建へ向けた法的整理を申請する可能性がある」とした。同政府は支援に難色を示しているという。